久しぶりです。平スポの石井です!
僕のクライアントの一人 プロビーチバレーボールプレーヤーの田中姿子選手が、自身のブログでこんな事を書いていました。
要約すると
先日のバレーボール教室の時に、参加された指導者の方から「右利きで逆足の子がいるんですけど、どうやって直したら良いですか??」と質問を受けたそうです。
※逆足とは、通常スパイクを打つ時、右利きの選手は最後の2歩を「右→左」とステップするのですが、それを「左→右」とステップする動作の事
田中選手は、あくまで個人の意見として、世界の一流選手にも逆足で打つ選手は沢山いるし、早い話がスパイクが打てれば良いのではないかという事を言いました。本人がそれで逆足でフォームを崩しスパイクが打てないのであれば直した方が良いし、逆に足を直した事によってスパイクを打てなくなるなら直さない方が良い。という考えです。と言ったそうです。
詳しくは↓↓↓
http://blog.livedoor.jp/shinako_tanaka/archives/66125186.html
これはとても本質をついた意見だと僕は思っています。
この先は僕の見解です。賛否両論あろうかと思いますがお許しください。
まず大前提ですが
身体にとって正しい動作が、
最もスピードがあり、
力を発揮でき、
怪我も予防できる
ということです。
では、スパイクにとって正しい動作とは?
逆足は間違った動作なのでしょうか?
これに対しての、僕の答えはノーです。
ですが、
順足(逆足の反対の言葉がなさそうなのであえてこう呼ぶ事にします)と逆足では、踏み切った後の、主に上半身の使い方や重心移動の仕方、ボールの捉える位置も違います。
逆足で踏みきって、順足と同じ上半身の使い方をすれば、パワーが伝わらなかったり、正確性を欠いたり、怪我を招く事でしょう。
逆もまたしかり。
順足で踏みきっているのに、逆足の時に使う上半身の使い方をすれば、すぐに肩が痛くなったり打点が下がったりします。
正しい動作は確かに最も大事なのですが、正しい動作は1つではないのですね。
写真は順足の時の上半身。
右→左の順に踏切り、なおかつ強く左足を踏めるからこそ作れる上半身です。
逆足では作れません。
いや、逆足踏切でこれをやったら変な事になります。
とは言っても、この写真だけ見て「???」の人も多いですよね。
スパイク空中動作を写真で見る時のポイントを解説しましょう。
まず、左右の腰の高さや足の高さを見てください。
腰の低い方、足の位置の低い方が、最後に踏み切った足です。
それが左側であれば最後に左足で踏み切っており、しかも重心は左サイド(左股関節~腹部付近)に移動しています。
人間の身体はテコの原理で動いていますから、当然、支点や力点、作用点があります。
作用点はスパイク動作では当然、手のひらでしょう。
では、支点は?
色々な複合動作ですし、腕は2重振り子なども使っていますので、実は色々な支点が存在するのですが、最も大きな支点で言えば、肩関節といってよいと思います。
支点がグラグラしてしまっては、力を発揮する事はできないですよね。怪我の元にもなります。
なので、支点は重心線上(重心点から垂直に伸ばした線)にあるのが望ましい。
左股関節の上に、右肩関節がある。順足の時の理想の状態です。
では逆足では・・・
良い写真が見つかりませんでした。
が!
逆足では、最後の踏み切り足が右足になります。
それをヒントに考えてみましょう!
逆足は、順足以上に肩甲骨の可動域や柔軟性が必要になります。
そこを獲得できなければ、打点を上げる事はできません。
さて、ここから先は経験上としか言いようがないのですが、
どうやら順足の動きが合っている人と、逆足の動きが合っている人がいるようです。
その割合は、9:1くらいかな・・・ それ以下かも。
これは、スパイクに限らず、投球動作や、ターン動作、もっと行ってしまえば走動作にも関わっている様です。
少し前から流行っている、「なんば」や「古武道」などに通じるところもあるかもしれません。
指導者の方には、一つの考えや、自分の経験だけに偏らず、こんな「身体の使い方もあるんじゃないか」と柔軟に対応していただけたらと思います。
今日はここまで!
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Author Profile
- Twitter:@hiraspo
- 1969年静岡県伊東市生まれ
静岡大学教育学部卒業
呉竹鍼灸専門学校卒業
針師・灸師・あん摩マッサージ指圧師
NSCA CSCS
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中学校保健体育教員免許状
加圧トレーニング特定資格者・加圧トレーニングスペシャリスト
スキンストレッチ本部メイン講師
ケトジェニックアドバイザー
ライフキネティックパーソナルトレーナー
ほか・・・
静岡大学在籍時、「資格」も「技術」も「コネ」もない状態にもかかわらず
「オリンピックに選手を連れていく!」と豪語。
当時珍しい学生トレーナーの先駆者となるが、医療国家資格を持たない者が、選手の身体を触るのがご法度であった当時、テーピングを巻くどころかパートナーストレッチをする程度でも「あいつは資格を持っているのか?」と陰口をたたかれ、資格を取る事を決意。
大学卒業後、鍼灸マッサージの専門学校へ通う。
専門学校在学中に、スポーツ界では「応急処置や緊急時に資格なんていってられないだろ」という風潮が高まり、そこから済し崩し的に、卒業時には「誰でも」選手の身体を触ってもよい様な状況になっていた。
そんな状況でも、大学時代に専攻していたバイオメカニクスと手技療法を組み合わせた独自の手法が評判を呼び、「本当に信頼できる身体のスペシャリスト」と多くのアスリートから信頼を獲得、1996年のアトランタ五輪より5大会連続でクライアントのオリンピック出場に貢献する。
現在「平塚スポーツケアセンター」での活動を生業としつつ、
大学時代に描いたその夢を叶えながら、更に大幅修正を加え、現在に至る。
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