平塚の治療家トレーナー、そして加圧トレーニングスペシャルインストラクターの石井です。
今日は加圧トレーニングのお話。
もしかしたら禁断の内容なのかも・・・
ずばり、
「僕が加圧マスターを使わない理由」
ボタン1個で「ポチッ」ってするだけで、目的の圧がかけられる空圧式の加圧マスター
僕達指導者からすれば、こんな簡単な事ないのですが、なんでわざわざ面倒くさい手巻きベルトの、しかも名前も時代遅れっぽい「筋力アップクン」を使うのでしょうか? それにはこんな訳があります。
平スポには、歴代全てと言ってよい加圧の器具が揃っています。
歴代の筋力アップクン
(ここに写っているのは全部初級用、またはスタンダードモデルですねぇ)
加圧マスター(左)と限定の加圧マスターエース(右)
加圧マスターミニ
歴代の空圧式ベルト 初代(左) 2代目(中央) 現行モデル(右)
ここに写っていないものも、あと少しあります。
僕がこれまで加圧にかけたお金は、社員の資格取得料等まで含めると、軽く1500万は超えるでしょう。
先程も言った通り、空圧式加圧ベルトは「ポチッ」ってすればいいだけなので、楽だし、どんな指導者がやっても、ほぼ同じような圧が掛けられます。
そう、誰がやっても「平均点」的な加圧・・・
でも、最高の圧は掛ける事が出来ません。
僕が目指しているのは、十数年前に、加圧の発明者である佐藤義昭会長から、養成講習時代に直々に加圧ベルトを巻いてもらったあの感覚。
あの最高の加圧は、加圧マスターでは出せません。
いや、空圧式の「腕ベルト」に関しては、かなりいい線いってると思いますが・・・
足のベルトに関しては、まだ空圧は不満だらけ。
ちょっと一例をお見せしましょう。
近年、加圧の圧設定は「脈波」を見ながら行うのですが、現行では平スポにある「限定モデルの加圧マスターエース」でしか脈波を測定することはできません。
その加圧マスターエースで、「筋力アップクン」と「空圧式ベルト」で、同じ圧を掛けた時の脈波の違いを見てみましょう。
右が筋力アップクン、左が空圧式ベルトです。
筋力アップクンの圧を正しく計る為に、装着圧モードになっていますが、決して装着圧が250mmhgと言うわけではありません。
空圧式ベルトは正しい手順を取った上で250mmhgで一度「ポチッ」として、その後、いったんホースを外し、筋力アップクンを巻いた後、装着圧モードでホースを戻した状態です。
(書いていて思ったのですが、これ、指導者やインストラクターでも意味わかっている人少ないでしょうね)
そして、その時の脈波がこれ
わかりますか?
下の空圧式ベルトの脈波は、これでも一生懸命、装着圧も圧設定も何度も見直して、それでようやくここまで立ち上がった脈波です。
上の筋力アップクンとの最大脈波の差は一目瞭然。
そして、これが僕達の「加圧マスター」を使わない理由。
決して加圧マスターを否定している訳ではありません。
下手な人に筋力アップクンを巻かれるくらいなら、絶対に「加圧マスター」の方がいい。
それくらい、筋力アップクンは巻くのに技術を必要とします。
昔、発明者の佐藤会長が言っていたのを思い出します。
「職人芸に頼っていては、加圧の発展はない」と・・・
加圧マスターは、加圧の発展の為には絶対に必要なものです。
本来誰が巻いても、巻かれた感覚に差があってはならないものです。
でも、僕は、最良の圧を提供したいので、まだしばらくこの手巻きベルトに拘ります。
色んな所で加圧を受けてきて、平スポに来た人はみんな言いますよ。
「同じ加圧なのに全然違う!!!」って
十数年前に、佐藤会長に巻かれた時の感覚を、これからも追い求めていきます。
そうそう、もうすぐ脈波の測定器を標準搭載した「加圧マスタープロ」というものが発売されるようですが、ベルトが変わらない
限り、この現象は変わりません。
あ、もう一度言いますが、空圧式の腕のベルトは、なかなか良いですよ。
そして、それほど高い圧を必要としない場合や、健康目的なら、「加圧マスター」で充分いけます!
ただ、アスリートや下肢のリハビリの人は、「筋力アップクン」をメインでやってほしいですね。
(筋力アップクンのみでとは言いません)
最近、加圧マスターが○、筋力アップクンが× の様な風潮を少し感じたので、書いてみました。
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Author Profile
- Twitter:@hiraspo
- 1969年静岡県伊東市生まれ
静岡大学教育学部卒業
呉竹鍼灸専門学校卒業
針師・灸師・あん摩マッサージ指圧師
NSCA CSCS
小学校教員免許状
中学校保健体育教員免許状
加圧トレーニング特定資格者・加圧トレーニングスペシャリスト
スキンストレッチ本部メイン講師
ケトジェニックアドバイザー
ライフキネティックパーソナルトレーナー
ほか・・・
静岡大学在籍時、「資格」も「技術」も「コネ」もない状態にもかかわらず
「オリンピックに選手を連れていく!」と豪語。
当時珍しい学生トレーナーの先駆者となるが、医療国家資格を持たない者が、選手の身体を触るのがご法度であった当時、テーピングを巻くどころかパートナーストレッチをする程度でも「あいつは資格を持っているのか?」と陰口をたたかれ、資格を取る事を決意。
大学卒業後、鍼灸マッサージの専門学校へ通う。
専門学校在学中に、スポーツ界では「応急処置や緊急時に資格なんていってられないだろ」という風潮が高まり、そこから済し崩し的に、卒業時には「誰でも」選手の身体を触ってもよい様な状況になっていた。
そんな状況でも、大学時代に専攻していたバイオメカニクスと手技療法を組み合わせた独自の手法が評判を呼び、「本当に信頼できる身体のスペシャリスト」と多くのアスリートから信頼を獲得、1996年のアトランタ五輪より5大会連続でクライアントのオリンピック出場に貢献する。
現在「平塚スポーツケアセンター」での活動を生業としつつ、
大学時代に描いたその夢を叶えながら、更に大幅修正を加え、現在に至る。
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